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日本初!デザインコンクリートで植物の住処をつくる

デザインコンクリート

植彩工房では、器から拘りをもって
植物との暮らしををあなたの手元にお届けしています。

器には様々な形や大きさ、種類がありますが、
植彩工房では、器をお部屋の一部の飾りとしてだけではなく、
植物の住処として、植物が心地よく育つ環境づくりの一つとして
考えています。

なぜ、デザインコンクリートに行き着いたのかの想い、
そして、デザインコンクリートで植物の住み処をつくることで
植物との相性がどのように良いかをご紹介します。

 

【わたしたちの想い】

わたしは、植物の仕事に携わるようになって22年になります。植物を介して、人との出会い、喜びや学びをもらいました。その反面、幾度となく枯らしてゴミとなってしまう現実がありました。観葉植物のリースをしていましたが、会社の規模にもよりますが、2~3日のゴミの量は1tトラックが満載になるほどです。プロの業者でさえ、これだけのゴミが廃棄されるということは、一般の方々の枯れてゴミとなる量は想像を超える量になります。

独立してから、ワークショップなどで一般の方々のお声を聞くと、「枯らしてしまう」「育て方が分からない」などの理由でゴミになることが殆どでした。その中でも、根腐れが一番の原因で群を抜いています。この根腐れを防ぐためには、どういう環境を整えれば、枯らさずに長持ちして手間のかからない植物との暮らしが実現できるのか、その答えを見つけ始めました。

植物は、樹形が曲がった自然なものや、何種類かを寄植えしたり、石や苔を配置して自然な景色の一コマを魅せています。器は陶器やファイバークレイなど様々な素材がありますが、より自然な感覚を持てるように石や木、岩、地層など自然や地球を感じられる器を、日本で初めてデザインコンクリートという素材を使ってハンドメイドで丁寧に作ることにしました。下地が発泡材なので陶器などのように割れて壊れる心配がなくゴミとなりません。

また、人は「命あるものを愛でる気持ち」と、「自然とつながりたいと思う欲求」がある生きものです。この人らしくいるためには、愛でることをしながら、自然と触れ合える環境づくりが必要になります。その点で、植物を育てることは理に叶っているのです。

そして、人は人とのつながりで社会に存在しています。植物は天気のように、宗教や文化に関係なく世界中のどこでも気軽にとれるコミュニケーションツールです。植物を介して、人と話をして、つながることで、人らしく豊かな気持ちになれるのです。

いつも自然や地球を身近に感じながら、枯らさないで長持ちして健康な植物を育てられることで、ゴミ問題を少しでも解決して、植物に躊躇していた方々が楽しんで植物を育てたいと思うようになれば、裾野が広がることで緑が増え、生産者の方々も需要が増えることで新たな雇用が生まれ、地域が発展していきます。

このような社会課題の解決と人らしさの実現のために、デザインコンクリートと植物を介してお役に立てればとても嬉しいです。

 

【デザインコンクリートの器づくり】

■デザインコンクリートは、特殊造形モルタル技術のことです。日本ではアミューズメントパークで多用され、あなたも一度は目にしているかと思います。パーク内の建物や床やアトラクションにある木や石などで本物と区別がつかないほどの精巧な技法になります。

■量産している陶器とは違い、自然要素の石、岩、木などに見立てているので、あたかも植物がそこからから生えているかのような、自然の一コマを切り取ったような景色を眺めることができます。日本で初めて、この技法を使い、当社で一つ一つ丁寧に作っている世界で唯一無二のものを提供しています。

■日本で初めて、圧倒的に枯らさないで長持ちする仕組みを導入。

①器は、一つ一つ発泡材で型を作っています。なぜなら、モルタルやコンクリートはアルカリ性で植物は弱酸性の土を好むことが多いため、モルタルやコンクリートだけで器を作ると根が直接触れて痛みやすくなります。その防止策として、発泡材で型を作り直接触れる箇所は極力薄くして根を傷ませにくくしています。

②発泡材は住宅の断熱材としても使用され、外部からの断熱効果がありますので、土中温度の安定化により根の寒さ対策や生長に欠かせない環境を意図的に作ることで傷ませにくくして、健康な状態を維持することが可能になります。

■リアルな石に比べてビックリするほど軽量なので、持ち運びや移動は女性の方でも簡単です。

倒したり落としたりしても、陶器とは違い下地が発泡材なので割れることはなく、怪我の心配がありません。欠けた箇所は、モルタルやペイントでの補修が簡単にできますので、持続可能な器になります。

■素材に撥水性があるので水をかけても浸透しにくいので安心です。(底穴はありますので排水はします)。

 

さらなる植物の住処へのこだわり(土)

■土は数種類をオリジナルブレンドした無機質で、すべてふるいに掛けて土の粒子の大きさを揃えることで団粒構造(空気層)を形成し、通気排水を良くしているので、枯らす原因となる根腐れのリスクを最小限に抑えています。

■通気排水性がいいということは、土中が乾きやすくなります。この乾きがとても大切で、この時に初めて根は水を求めてあちらこちら張っていき強くなります。この根の特性を引き出すために意図的な環境を作り出しています。

■土は通常のものとは違い「硬質」という硬いものを使用しているので、土が崩れにくいので団粒構造(空気層)を維持しやすくなります。

■培養土などの有機質とは違い無機質なので、土中からの虫の発生がなくなります。

 

器の住まい手となる植物へのこだわり

植物は、20年以上培った経験をもとに、あちらこちら時間を惜しまず、直接足を運び、一つ一つ厳選した個性ある植物を選んだり、自ら剪定して仕立てを変えたり、デザインコンクリートの器のストーリー性と融合した品種を一つ一つ丁寧にセレクトしています。